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今朝の朝日新聞 [教科書問題]

昨日行われた静岡市での教科書採択の記事。
「教科書採択」朝日新聞記事(7/27).jpg
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世論の力が示されました! [教科書問題]

本日行われた静岡市教育委員会による中学校歴史教科書の再採択は、帝国書院6票、自由社0票で、引き続き来年度も帝国書院の教科書が使われることになりました。
この3週間余の間に、私たち市教組だけでなく、多くの市民や研究者から教育委員会に働きかけがありました。今日の教育委員会にも、41人もの傍聴者が集まりました。その声の大きさに、昨年の採択では育鵬社を推していた委員も、さすがに今回は自由社に1票を投じることができませんでした。
世論の力で静岡市の良識が守られたと感じています。
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こんなアンフェアなことは許せません! [教科書問題]

今日開かれた静岡市教育委員会で、中学校歴史教科書の採択のやり直しをすることが決定しました。今年度新しい教科書になったばかりなのに、たった1年で採択が行われるのは前代未聞です。
今年度から使用する教科書は、まず一昨年に行われた教科書検定に合格した教科書について、昨年度、現場の教師も含めた調査検討委員会で1冊ずつ実際に読んで検討し、選ばれた2社のものから教育委員の投票によって採択されたものです。
一昨年の検定では、自由社という出版社の教科書が誤記や不備が多く不合格となり、採択の候補に加わることができませんでした。しかし、各自治体(正しくは採択区)での採択が終わった後に、自由社が再度の検定を申請して合格となったため、採択のやり直しを求めていました。
今回の措置は、その要求に応じたものです。
すでに終わった採択にあとからエントリーしてやり直せと言うのも図々しいと思いましたが、もっと驚いたのは、採択を一からやり直すのではなく、昨年採択された帝国書院と自由社の2社だけで、それも現場教員も加わった調査検討委員会は開かず、教育委員の投票だけで決めると言うのです。もうめちゃくちゃです。
ボクシングの大会で言えば、計量オーバーで失格になった選手を、大会後に減量に成功したからといって優勝者と試合をさせ、勝ったほうを改めて優勝にするというようなものです。
これはどう言い繕っても、自由社を優遇する措置であることは明白です。
こんな片寄った、現場教師も無視したやり方は断固許せません。市教組はこの暴挙に全力で抗議します。
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共通テーマ:学校

道徳の教科書を見て、意見を書いて来よう! [教科書問題]

道徳の教科書を見に行こう!

「特別の教科 道徳」来年度2018年(平成30年)から使われる道徳の教科書の展示会を次の会場で行っています。(その他の使用教科書も展示されている場合もあります。)

 ふだん、学校で使われる教科書に対して、見たこともなければ、意見を言ったこともない方が多いと思います。

是非この機会に行ってみて、


意見を書いてきてください。



 なお、道徳の教科書は8社から出ています。

 採択はこれからです。比べてみましょう。子どもや孫は、どんな教科書を使うのでしょう?

 [車(RV)] 駐車場はほぼあると思いますが、念のため確認してください。


静岡市立清水中央図書館 静岡市清水区入江岡町15-23

     梅ヶ谷市立病院線、蜂ヶ谷市立病院線「桜橋駅前」下車 徒歩5分

     静岡鉄道 桜橋駅下車

   ~7月3日(月)まで(ただし、28日(水)を除く)

     (平日)9:30~19:00 (土日)9:30~17:00


静岡県立中央図書館 静岡市駿河区谷田53-1

  JR草薙駅または静岡鉄道県立美術館前駅より静鉄バス草薙瀬名新田線で「県立美術館」下車

     J静岡駅から、静鉄バス県立美術館線で、県立美術館下車

   ~7月1日(土)まで(ただし、6月30日(金)を除く)

     (水)~(金)9:00~19:00 (土)~(火)9:00~17:00


静岡市立中央図書館 静岡市葵区大岩本町29-1

    JR静岡駅または新静岡から 中原池ヶ谷線 唐瀬営業所行き「大岩本町」下車

          ※安東循環は2017年3月26日に休止となりました。

   ~6月30日(金)まで(28日(水)」を除く)

      (月)~(金)9:30~19:00 (土)(日)9:30~17:00



ほかに、静岡県内では、


下田市立中央公民館 下田市四丁目6-16

     伊豆急下田駅から徒歩17分

~7月5日(水)まで(ただし、土日を除く←平日働いている人は見るなってこと?)

8:30~17:00


伊豆市立中伊豆図書館 伊豆市八幡500-1

     伊豆箱根鉄道修善寺駅からバスで15分

    ~7月1日(土)まで(ただし、26日(月)休館)9:00~17:15


函南町西部コミュニティセンター 函南町肥田667-1

     伊豆箱根鉄道駿豆線 伊豆仁田駅下車

    ~7月1日(土)まで(ただし、26日(月)休館)8:300~21:30


裾野市立鈴木図書館 裾野市平松495

     JR御殿場線 裾野駅下車

    ~7月12日まで(水)まで(ただし、月曜日と6月22日~30日を除く)

     (木)(金)9:00~19:00 (土)~(水)9:00~17:00


沼津市立図書館 沼津市三枚橋町9-1 

     JR沼津駅南口より徒歩5分

   ~7月1日(土)まで(ただし、26日(月)休館)

     (火)(木)9:30~18:30 (金)9:30~21:00

     (土)(日)9:30~17:00


富士市立富士中学校 富士市中島320

     JR身延線 竪堀駅下車

   ~7月5日(水)まで(ただし、土日を除く←平日働いている人は見るなってこと?)

     8:00~17:00


富士市立中央図書館 富士市永田北町3-7

     新幹線新富士駅からタクシーで約15分

     在来線 富士駅北口からタクシーで約15分

         富士駅北口からバスで約20分「市役所前」または「中央図書館前」

     車 東名富士インターから国道139号線南へ約5分   ←HPから

   ~7月1日(土)まで(ただし、26日(月)休館)

     (火)~(金)9:00~19:00 (土)(日)9:00~17:00


上野・北山地域学習センター 富士宮市下条141

     JR富士宮駅からバス35分 下条下車

   ~7月4日(火)まで(ただし、】6月25日(日)、7月1日(土)2日(日)を除く)

     9:00~17:00




島田市立島田図書館 島田市本通三丁目3-3

     駅に近い図書館 JR島田駅北口から200m

   ~7月8日(土)まで(ただし月曜日と6月22日(木)~28日(水)を除く)

     (火)~(金)9:30~20:00

     (土)(日) 9:30~17:30


吉田町立図書館 吉田町片岡4-4

     バス停吉田町役場

   ~7月3日(月)まで(ただし、金曜日と6月20日(火)を除く)

     (月)~(木)10:00~18:30 (土、日)9:30~17:30


榛原文化センター 牧之原市静波447-1          

     バス停郵便局入口

   ~7月5日(水)(ただし、土日を除く←平日働いている人は見るなってこと?)

     9:00~17:00


静岡県総合教育センター(あすなろ) 掛川市富部456

     天竜浜名湖鉄道「いこいの広場」下車  

     ~6月30日(金)まで  9:00~17:00



森町立図書館 周智郡森町森1485

     天竜浜名湖線 森町病院前下車

   ~7月2日(日)まで(ただし、6月26日(月)30日(金)を除く)

     (水)9:00~19:00 (木)~(火)9:00~17:00


磐田市立中央図書館 磐田市見付3599-5

     遠鉄バス 磐田天竜線 図書館前下車 徒歩1分

   ~7月2日(日)まで(ただし、6月23日(金)と26日(月)を除く)

     (火)~(金)49:00~19:00 (土、日)9:00~17:00


浜松市教育センター 浜松市北区東三方町143-4

     遠鉄バス浜松駅バスターミナル13番のりば

    「市役所萩丘住宅テクノ都田」行(約33分)「赤松坂」バス停下車、徒歩約10分

    「市役所山の手医大」行(約30分)「浜松工業高校前」バス停下車、徒歩約22分

   ~7月3日(月)まで(ただし、6月24日(土)25日(日)7月2日(日)を除く)

      9:00~17:30


浜松市立中央図書館 浜松市中区松城町214-21

     遠鉄バス舘山寺線ほか市役所下車徒歩3分

          気賀三ヶ日線ほか紺屋町下車徒歩3分

           くるるまちなか西ループ中央図書館下車

   ~6月30日(金)まで(ただし、6月22日(木)を除)

      (月)~(金)9:00~19:00 (土、日)9:00~18:00


浜松市立浜北図書館 浜松市北区貴布祢3000

     遠鉄西鹿島線浜北駅下車徒歩3分

   ~6月29日(木)まで。  

      (月)~(金)9:00~19:00 (土、日)9:00~18:00


浜松市立細江図書館 浜松市北区細江町気賀4579-1

     天竜浜名湖鉄道気賀駅より徒歩5分

      遠鉄バス気賀三ケ日線気賀駅下車徒歩5分

   ~7月2日(日)まで。

     (金)9:00~19:00 (月~木、土、日)9:00~18:00


湖西市立中央図書館 湖西市吉美3219-1

     JR東海道本線「鷲津駅」より1.5km 徒歩約20分

   ~7月1日(土)まで(ただし、6月26日(月)を除く) 9:30~18:30

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社会科教科書の検定基準  簡単に変えちゃ、だめじゃん! [教科書問題]

こんな簡単に、
大事なことを「意見募集」=パブリックコメントしていいのでしょうか?


憲法96条の「改正」=憲法改正を簡単にしてはいけない
に反対した改憲論者のように、
大事なことだから、たとえ賛成であっても、
論議の余裕も時間もなく、
簡単に変えてはいけない!
・・・これは、最低限守るべき。


だから、社会科教科書の検定基準を、
簡単に、正月を挟んだたった3週間で、
意見募集をしては、だめじゃん!
の声を送ろう!

もちろん、事実を隠そうとする検定基準には、反対だけど。
もうすでに、教科書会社では、
教科書の内容を、「検定の合格するように」変えていこうとしている動きがあるようです。
政府の顔色を見て作る教科書で良いと思いますか?


秘密保護法案の時は、大多数のパブリックコメントが反対、慎重であったのに、
強行!
今度こそ、許さないように。パブリックコメントへ、殺到しよう!


↓ 送ろう!
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185000672&Mode=0
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社会科教科書検定基準改悪に、子どもと教科書全国ネット21が声明 [教科書問題]

社会科教科書の検定基準改悪について

子どもと教科書全国ネット21が、次のような声明を出しています。
パブリックコメントを送る際の参考にしてください。
しつこいですが、パブリックコメントの締切は、1/14 すぐです。ひどいよね。

子どもと教科書全国ネット21の声明
【声明】

近隣諸国条項を骨抜き・無効化し、政府による教科書統制を

極限まで強める文部科学省の検定基準改悪案に反対する

 

 2013年12月25日            子どもと教科書全国ネット21



 文部科学省の教科用図書検定調査審議会(検定審議会)は、2013年12月20日、教科書検定基準の改定案などを了承した。改定案は、11月15日に下村博文文部科学大臣が発表した「教科書改革実行プラン」に基づくものであるが、「教科書改革実行プラン」は自民党・教育再生実行本部の「中間取りまとめ」(2012年11月)及び教育再生実行本部・教科書検定の在り方特別部会の「中間まとめ」(2013年6月)の内容そのままである。政権政党とはいえ、一政党の意見をそのまま取り入れて検定基準を改定するのは文科省が自民党の下請け機関化したことを示すものであり、自民党による教育への「不当な支配・介入」である。しかも、戦後の検定制度を大きく転換する重大な改定を、諮問からわずか1か月、たった2回の審議で決めたことも許しがたい暴挙である。

 検定基準改定案は、社会科(高校は地理歴史科と公民科)について、①近現代史で通説がない事項はそれを明示し、児童生徒が誤解の恐れがある表現はしない、②政府見解や確定判例がある事項はそれに基づく記述をする、③未確定の時事的事項は特定の事柄を強調しすぎない、の3点を加えるとしている。さらに、新検定基準とは別に「審査要項」の「改定」で、全教科について、「教育基本法や学習指導要領の目標などに照らして重大な欠陥があれば検定不合格とする」を追加した。そして、「審査手続き」で、検定申請時に、教育基本法の趣旨を反映させた工夫点をより詳しく説明する書類を教科書発行者に提出させる、としている。

 検定基準改定案は、教科書の内容を政府が隅々まで統制し、事実上の「国定教科書」づくりをめざすものである。さらに、歴史の事実を教科書から消し去り、歴史をわい曲する内容を教科書に書かせ、政府に批判的な内容は教科書から排除することをめざす重大な改悪案である。

 文科省は、2014年1月中旬までパブリックコメントを実施し、1月中に新検定基準として告示し、例年より1か月だけ遅らせて5月から申請を受け付ける中学校教科書の検定から実施するとしている。

以下、この検定基準改定案の主な問題点を指摘する。



1.検定基準の改定案は歴史の事実を教科書から削除し、歴史のわい曲を正当化するものである


 自民党・教育再生実行本部「中間取りまとめ」と教科書検定の在り方特別部会の「中間まとめ」、自民党の衆議院選挙・参議院選挙の公約では、「多くの教科書が自虐史観で偏向している」と主張してきた。社会科の検定基準改定案がターゲットにしているのは、「自虐史観や偏向」した記述であり、対象にされているのは、南京大虐殺(南京事件)や日本軍「慰安婦」、強制連行、植民地支配など日中15年戦争、アジア太平洋戦争時の日本の侵略・加害の記述である。そのことは、次の事実を見ただけでも明らかである。


 2013年9月に文部科学副大臣になった西川京子議員は、13年4月10日の衆議院予算委員会で、南京事件はなかったということは自分たち「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」(「教科書議連」)の調査で明らかになった、また、「慰安婦」は当時は合法だった売春の話であり政治的にも歴史学的にも決着していない問題である、それらを教科書に載せるのは「自虐史観」「偏向」だと主張した。また、安倍晋三首相は、野党議員時代の2012年4月10日、自民党文教部会と「教科書議連」の合同会議に出席し、「自分が総理のときに『いわゆる従軍慰安婦の強制連行はなかった』と国会で答弁した、何故それを無視して『慰安婦』を教科書に載せているのか」と文科省担当者を叱責した。

 
 こうした点から見れば、この検定基準は、「南京事件はなかった」や「『慰安婦』は売春婦」などというのも少数説として存在するから両論併記でそれも書け、ということである。さらに、新しい歴史教科書をつくる会(「つくる会」)の自由社版教科書や日本教育再生機構・「教科書改善の会」の育鵬社版教科書、日本会議の明成社版『最新日本史』などは、検定申請時に「南京事件なかった」という趣旨のことを書いて、検定で修正させられてきたが、今後はその記述を認めるようにするということである。


 歴史の事実を教科書から削除し、歴史をわい曲する内容を教科書に書かせるものであり、明らかに近隣諸国条項に違反する。



2.検定基準改定案は「近隣諸国条項」を骨抜き・無効化するものである


  検定基準の「近隣諸国条項」(「近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がされていること。」)は、近現代史について、日本と近隣アジア諸国との関係について国際理解と国際協調を深める立場で書くことを求める条項である。さらに、日本の侵略・加害について歴史的事実であれば検定で削除・修正を求めないという検定基準である。


 安倍首相や下村文科相をはじめ、自民党は「近隣諸国条項を見直す」と主張し、選挙公約にも掲げてきた。しかし、この条項は、1982年に文部省が教科書検定で日本の侵略戦争・加害の事実をわい曲していることがアジア諸国に知られ、中国・韓国をはじめアジア諸国から抗議され、外交問題になった。この時、宮沢喜一官房長官(当時)は、「アジアの近隣諸国との友好、親善を進める上でこれらの批判に十分耳を傾け、政府の責任において是正する」という談話(「宮沢談話」)をだし、外交問題に決着をつけた。そして、この談話に基づいて追加された検定基準が近隣諸国条項である。近隣諸国条項は日本政府のアジア諸国への国際公約であり、日本国民への公約でもある。

 
 下村文科相は、今回の検定基準改定では、「近隣諸国条項」の見直しはしていないと述べている。しかし、検定基準改定案は、この近隣諸国条項を骨抜き・無効化し、実質的に廃止するものである。


 安倍政権・自民党がこの近隣諸国条項の見直しを行おうとしていることに対して、アジア諸国、とりわけ韓国・中国からの批判があり、見直しを行えば外交問題に発展することは明らかである。そこで安倍政権は、見直しを先送りして、近隣諸国条項を骨抜き・無効化する検定基準を別に定めて、実質的な見直し(廃止)を行うものである。これは、明文改憲がすぐにはできないので、解釈改憲や国家安全保障基本法の制定などで、事実上9条改憲を行おうとしていることと同じ手法である。きわめて姑息で悪質なやり方であり、断じて許すわけにはいかない。





3.政府見解を書かせ、教科書を政府の広報誌に変え、事実上の「国定教科書化」をめざすものである


 検定基準改定案は、教科書に政府見解や最高裁判所の判例に基づいて書くよう求め、教科書を政府の広報誌に変えようとしている。これは、領土問題について「固有の領土論」や「尖閣諸島は領土問題ではない」などの政府見解を書かせることをねらうものである。さらに、例えば、日本軍「慰安婦」について、第1次安倍政権は「慰安婦の強制連行はなかった」と閣議決定したので、これを教科書に書け、さらに、1965年の日韓基本条約で解決済みというのが政府見解であるから、これを教科書に書けということである。TTPや消費税、社会保障や労働法制などでも政府見解を書かされることになる。歴史・社会科だけではなく、原発やジェンダー平等教育、家庭科や国語の教材などで、政府の見解と異なるものは排除されることになりかねない。政権が変わるたびに教科書の内容が変わることになり、政府の見解がすべて正しいとは限らないのに、特定の見解を教科書に書かせて子どもたちに押しつけるのはもはや教育ではない。これは「教化」であり、子どもたちをマインドコントロールするものである。これは、事実上の「国定教科書」を狙うものである。


 旭川学力テスト事件の最高裁大法廷判決(1976年5月)は、「政党政治の下で多数決原理によってされる国政上の意思決定は、さまざまな政治的要因によって左右されるものであるから」、教育は「本来人間の内面的価値に関する文化的営みとして、党派的な政治的観念や利害によって支配されるべきでない」として、「子どもが自由かつ独立の人格として成長することを妨げるような国家的介入、例えば、誤った知識や一方的な観念を子どもに植えつけるような内容の教育を施すことを強制することは、憲法26条、13条の規定上からも許されない」と述べている。この検定基準案は、この最高裁判決にも違反するものであり、断じて許されないものである。



4.教育基本法の愛国心条項で教科書を統制することは許されない


 全ての教科書について、「教育基本法や学習指導要領の目標などに照らして重大な欠陥があれば検定不合格とする」という「審査要項」追加は、教科書発行者を威嚇する究極の検定強化の制度である。下村文科相は、「重大な欠陥があれば、個々の内容を審査しないで不合格にする」と説明している。安倍政権が強行成立させた特定秘密保護法は「何が秘密かは秘密」という悪法であるが、この要項もそれと同じ構造である。何が「重大な欠陥か、それは秘密」として理由を明示されないまま不合格にされる。文科相や文科省、政府・自民党が「自虐史観」「偏向」と見なせば、個々の内容の審査抜きで「重大な欠陥」として容易に不合格にできる「一発不合格制度」であり、教科書発行者に与える委縮効果は絶大であり、発行者はどこまでも「自己規制」して、政府の意図通りの教科書をつくることになる。


 検定申請時に、「教育基本法の趣旨を反映させた工夫点をより詳しく説明する」書類を教科書発行者に提出させる、というのは、教科書発行者に「愛国心教科書」「道徳教科書」作成を強制するためである。2009年3月に文科省が教科書発行者に出した「教科書の改善について(通知)」によって、教科書は教育基本法との「一致」が求められ、社会科だけでなく全ての教科書について、教育基本法第2条の「愛国心」「道徳心」「伝統文化」など5つの条項が教科書のどの記述、内容、教材と「一致」しているかを検定申請時に提出する編修趣意書に書くことが求められている。その結果、教科書の画一化が進み、教科書発行者は「愛国心教科書」「道徳心教科書」づくりを求められている。


 こうした事実があるにもかかわらず、あえてこのようなことを要求する意図は明白である。自民党と安倍政権は、日本の侵略・加害について、歴史の事実を書いた教科書を自虐史観、偏向だと攻撃し、そうした歴史の事実の記述をなくして教科書を「正常化」しなければ、愛国心が育たない、子どもが自国の歴史に誇りが持てない、などと主張している。教育基本法や学習指導要領を根拠に、不合格で脅して、教科書から歴史の事実を消し去ろうとするものであり、教育をゆがめるこのような動向は絶対に容認できないものである。





5.改定に向けた手続き上の問題点


 検定基準改定案は、パブリックコメントの募集を経て新検定基準として告示されるのは早くても1月下旬になる。まず対象となる中学校教科書は、2014年の検定申請(通常は4月、今年は5月)に向けて編集中であり、それも最終段階にある。この時期に検定基準を改定するというのは、試合が開始されてすでに終盤にさしかかったところでルールを変更することに等しい。新検定基準の告示後からでは間に合わないとして、すでに原稿の修正(自己規制)をはじめた発行者もあるという情報もある。教科書検定は、小学校、中学校、高等学校と年度を追って順次行われるので、通常、新検定制度の適用は小学校教科書検定前に、編集作業に十分間に合う時に行われてきた。今回、中学校教科書の検定からルールを変更するというのも異例のことである。このような拙速な改定を強行してまで教科書・教育への国家統制強化を急ぐことは許すことができない。



 以上のように、検定基準改定案は、近隣諸国条項を骨抜き・無効化し、教科書発行者を委縮させて自己規制を強制し、教科書の国家統制強化によって、政府の思い通りの教科書―事実上の「国定教科書」をめざすものである。それは、政権党と政府の見解と異なる見方・考え方を子どもの耳目から遮断し、国家の支配者の見解だけを子どもたちの頭脳に注入しようとするものであり、憲法が保障する思想・表現・学問の自由を侵害し、子どもの学習し成長発達する権利を侵害する重大な憲法違反である。これは、安倍政権が進める「教育再生」の名による教育破壊であり、憲法改悪と一体の「戦争する国」の人材づくりをめざすものであり、怒りをもって抗議すると共に、直ちに撤回することを要求するものである。

以上

           子どもと教科書全国ネット21

代表委員:石川康宏・尾山 宏・小森陽一・高嶋伸欣・田代美江子・

    田港朝昭・鶴田敦子・西野瑠美子・山田 朗・渡辺和恵

        事務局長:俵 義文 事務局次長:沖野章子

               〒102-0072 東京都千代田区飯田橋2-6-1 小宮山ビル201

                      ℡:03-3265-7606 Fax:03-3239-8590

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危ない 社会科教科書の検定基準!パブリックコメントを!  [教科書問題]

社会科教科書の事実隠しは許せない


文科省は、教科書検定の基準をこっそり変えようとしているようです。
12月25日に発して、1月14日に締め切りのパブリックコメントだなんて、
「通説的な」やり方じゃない!


駆け込みで、短期間のパブリックコメントは許せない


けど、それでも送ろう、パブリックコメント!
歴史的事実が、
恣意的な
「未確定」
「通説的な見解がない」
で、
隠されてしまう危険


文科省へのパブリックコメントの送り方

以下、文科省HP「パブリックコメント」から
詳しくは、
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185000672&Mode=0


義務教育諸学校教科用図書検定基準及び高等学校教科用図書検定基準の改正案について
1. 改正の趣旨
「教科書検定の改善について(審議のまとめ)」(平成25年12月20日教科用図書検定調査審議会)を踏まえ、義務教育諸学校教科用図書検定基準(平成21年3月4日文部科学省告示第33号)及び高等学校教科用図書検定基準(平成21年9月9日文部科学省告示第166号)(以下、「検定基準」という。)について、所要の改正を行う。
2. 改正の概要
検定基準のうち、社会科(地図を除く)固有の条件(高等学校検定基準にあっては地理歴史科(地図を除く)及び公民科)について、以下の改正を行う。
① 未確定な時事的事象について記述する場合に、特定の事柄を強調し過ぎていたりするところはないことを明確化する。
② 近現代の歴史的事象のうち、通説的な見解がない数字などの事項について記述する場合には、通説的な見解がないことが明示され、児童生徒が誤解しないようにすることを定める。
③ 閣議決定その他の方法により示された政府の統一的な見解や最高裁判所の判例がある場合には、それらに基づいた記述がされていることを定める。
3. 施行期日
公布の日から施行し、平成28年度以降の使用に係る教科用図書の検定から適用する。


文科省のHPから
【2.意見の提出方法】
(1)提出手段郵送・FAX・電子メール(電話による意見の受付は致しかねますので、御了承ください)
(2)提出期限平成26年1月14日必着
(3)宛先
住所:〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
文部科学省初等中等教育局教科書課宛
FAX番号:03-6734-3739
電子メールアドレス:pckentei@mext.go.jp
(判別のため、件名は【検定基準改正案への意見】として下さい。また、コンピューターウィルス対策のため、添付ファイルは開くことができません。必ずメール本文に御意見を御記入下さい)
【3.意見提出様式】
「検定基準改正案への意見」
・氏名
・性別、年齢
・職業(在学中の場合は「高校生」「大学生」など在学する学校段階を表記。)
・住所
・電話番号
・意見
※複数の論点について御意見をお寄せいただく場合には、とりまとめの都合上、論点毎に別様としてください。(1枚1意見、1メール1意見としてください。)
【4.備考】
① 御意見に対して個別には回答致しかねますので、あらかじめ御了承願います。
② 御意見については、氏名、住所、電話番号を除いて公表されることがあります。なお、氏名、住所、電話番号については、御意見の内容に不明な点があった場合の連絡以外の用途では使用しません。
(初等中等教育局教科書課)
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教科書問題学習会6/20(日) [教科書問題]

教科書問題学習会

「つくる会」教科書の危険な中身
~教科書検定・採択制度の今と私たちのこれからの運動~

講師 石山久男さん
(子どもと教科書全国ネット21常任運営委員、歴史教育者協議会前委員長)

 2011年度 来年度から小学校で、新学習指導要領に基づいた授業が行われます。これにともない、教科書検定が済み、採択がこの夏になされます
 静岡市内の小学校では、教科ごとの新教科書が巡回され、教科書会社がどこに力を入れて編集したかの説明書きも提示されました。
 2012年度からは中学校で同様に行われます。日本全国で「つくる会」教科書の危険な採択が増えつつあるのですが、検定制度や採択制度が密室化してしまっています。
 教科書の問題は単に子どもの教材としてではなく、これからの国の根幹を成す子どもの思想形成や将来にも影響を与えるものです。ですから、「つくる会」側は、分裂しても尚、発行にこだわってきているのです。
 その中学教科書の採択は来年ですから、今年の小学校の採択がどのように行われ、私たちが何をしたらよいのかを学びあいましょう。
 今回全国で講演をされ、各地の状況に詳しい石山さんに、なんでも聞ける時間もとります。是非お誘い合わせてご参加ください。

日時  2010年6月20日 14:00~

場所  静岡市教職員組合会館    静岡市葵区末広町1-4 054-271-8438

共催  全静岡教職員組合    (TEL054-253-3331)
 
憲法に根ざした教育をつくる静岡県連絡会
      (代表 松永育男 TEL054-641-1066)

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