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また勝手なことを! [GIGAスクール]

またまた、現場の教員が知らされてもいないことを新聞記事に発表。
11月から市内全校でオンライン授業を開始?
新聞記事(9/11静岡).jpeg
そもそも、オンライン授業をやるかやらないかは各学校が状況に応じて判断し決定するべきことで、教育委員会が決めることではありません。発表するなら、「実施する。」ではなく「実施できるように環境を整備します。」でしょう。
しかし、本当にできるのでしょうか?
タブレットを家に持ち帰らせるのは簡単なことです。しかし、ネット環境が整っていない家庭はどうするのでしょう?ポータブルWi-Fiを貸し出すとしても、レンタル料やデータ通信料は誰が負担しますか?貧困家庭にとっては大きな問題です。もしやるなら義務教育である以上、市が負担するべきだと思いますが、その家族全員の通信料からオンライン授業の分だけを市が負担するというのも難しいでしょうね。
静岡市が使っている校務支援システムはクラウドにアクセスできません。ですから、今まで校務新端末に保存してきた学習資料や授業プリントなどをオンライン授業で使おうと思ったら、データを自宅に持ち帰って私物パソコンからクラウドにデータをアップしなければなりません。つまり、持ち帰り仕事です。そうでなければ、教材は全部作り直しです。新採教員ならまだしも、長年経験を積んできた教員にとってはものすごいストレスです。
今あちこちの学校で問題になっているのは、いくつものクラスで一斉にタブレットを使い始めると回線がパンクしてしまうこと。1クラスでも授業のはじめに全員がクラスルームにアクセスしようとすると渋滞が起こり、何人かはなかなかアクセスできない状態になります。授業が始まるのに10分もかかった、という話をよく聞きます。この問題は11月までに解決するのでしょうか?

実際には何校かで実証実験をやっている段階です。その段階で、まるで11月になったらどこの学校でもオンライン授業が始まり、ICT化が一気に進むようなことを発表するのは危険です。もしその環境が整わなかったら、教育委員会が保護者にきちんと謝罪をしてくれるのでしょうか?今でも保護者から「うちの担任はタブレットを使っていない。」と苦情が寄せられているのに、現場をこれ以上苦しめるような軽率な発表はしないでいただきたいと思います。
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