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2回の県人事委員会要請行動から [県人事委員会要請行動]

09静岡県人事委員会要請行動

第1波2009年9月11日(金)、第2波9月14日(月)

組合  ★人勧には期待を裏切られた。民間も苦しんでいる。でも、わたしたちの生活実感では、これでは暮らしていけない。勤務も毎日8時まで身を削るように仕事をしている。それに見合った賃金にするべきだ。具体的な実態を聞いてほしい。

県人事委員会  いつも現場に出かけて声を聞くことができないから、ここで聞かせてほしい。
 人事院勧告がマイナス0.22%を出した。わたしたちも、独自に民間の調査をする。それを人事院に上げて、データ化する。それと県の職員のデータと付き合わせる。現在の見通しは、静岡県の経済も厳しい状況であり、職員の給与等低くなる可能性は高い。

組合   ★総務省が8/25付で、通知を出している。それは、人勧実施のための「技術的助言」を言っている。それに従うのか。

県人事委員会   我々も独自に判断する。静岡県の地域手当(一律4%。6%にまで上げると言っていた。)は独自路線だ。
 昨年地域手当の在り方として、一律支給の場合、国家公務員を考慮して検討するとなっている。
 一律支給を堅持してほしいとの声が上がっていることは、任命権者からうかがっている。そういう声は伝えたい。
 持ち家手当についての人勧は、制度として重く受けとめる。一方、国家公務員と異動・官舎実態は違う。そういう事情を踏まえて検討したい。

組合   ★義務教育等特別手当がまた削られて行く方向となっている。ちょっと参っている。家族にも言えない。

県人事委員会   教員給与は人確法などで考慮されている。職務の実態について見直し、一律支給についても見直し。義務特手当を下げて、部活手当を上げるなど。教職調整額についても国で検討している。

組合   ★義務特手当下げられて、民間との比較でバランスが取れるのか。

県人事委員会   比較は、行政職給料表で行っている。教員給与は難しいので、全人連にお願いしている。諸手当の比較はしていない。

組合  ★大学生を2人抱えている。授業料だけでも大変だ。まして仕事量が増えて、給料下がるのは納得できない。
 ★勧告で打ち出す『標準生計費』は生活実態から見て、疑問だ。
 ★一馬力の稼ぎ手は、小さい子がいてお金が足りないと言っている。小遣いも少なく、貯金崩しが始まっている。
 ★また、ローンや生活費を見ると給料だけではやっていけない。本当は一時金は、何かの時のために取っておきたいのに、使わざるを得ない。本当に厳しい。それなのに、給料が段々下がっていく。残業は増える一方なのに。
 ★ある臨時講師は、今でも苦しい。夫は会社員だが、高校、中学生がいて生活は大変。でも、今、正規教員と同じ仕事をしている。研究授業だって部活だって。
 給料は生活実態に合わせて、やってほしい。
 ★教員の仕事の専門性が言われている。民主党も大学6年制を打ち出している。初任研、10年研、免許制・・・専門性が求められている。それに見合った賃金・待遇が必要だ。
 ★教職課程をとって、免許を取って、それなりのお金とエネルギーをかけて教員になっていることも認識してほしい。
 ★「時間外勤務縮減」が県人事委勧告でも何年も言われている。しかし、実態は増大している。土日出勤も増えている。
 ★テストの○つけも時間がない。持ち帰ると個人情報保護の問題が言われる。成績もそうだ。家事している人はにっちもさっちもいかない。学級だよりや授業の準備は持ち帰ってやっている。1日4時間は残業している。20日間で80時間だ。時間外手当を払うとなると、10数万円~20数万円の額となる。そのくらいやっている。○つけを子どもにやらせる教員も出てくる。
 ★教室でものがなくなった、即対応。ケンカが始まった、即対応。いじめがあった、即対応。そんな毎日だ。放っておくことはもちろんできない。
 ★保護者との連絡は、夕方以降となる。中学校では、部活が終わってからになる。それやこれやで、中学校教員のわたしは6、7月は時間外勤務100時間を超えた。 ★みんなで対応しなきゃならない。
 ★運動部の顧問をしている。週休日特勤手当は最高でたったの3,200円。さらに、電車やバスで試合に出かける。バスで行けないところもある。自家用車を出す。タクシーで乗り合いということもある。1万円、2万円はぽんぽん出ていく。
 ★理科を受け持っている。生物教材では、すぐに必要だと鶏の手羽先を買うなどのことがある。自腹が多い。間に合わないから。
 ★教材研究をして、必要な物を用意する。じかし、今、事務室は封筒買うにも、業者選択をしてからとなる。学年全体で用意する場合は何とかなるが、学級だけで使いたい物、すぐに使いたい物など自腹になることが多い。しかも、「研究費」などの支給はない。「研究職」としての位置づけをしてもらいたい。
 ★一生懸命やろうとするほど、出費が増える。「サラリーマン教師」と言うけど、行政が増やしているようなものだ。
 ★様々な課題や新しい課題が出てきている。先取り的に研究しなきゃならない。全国や県の研究会に参加したり、必要な文献を買ったりして対応している。
 ★夏休みに、色々勉強に出かけた。仕事、つまり子どもに返すために。研究会などに参加しても出張にならない。自主研であっても、参加のための費用は全部自腹だ。専門書は高い。指導書が1冊9千円することでわかるだろう。
 ★保護者との連絡は、自宅でやることも多い。クラスの子に年賀状を出すなんてことも、教育上必要なこともある。やはり自腹が多い。  
 ★子どもがOー157発症で各家庭に連絡した。電話が少ないから職員は自分の携帯電話を使ってやった。そんなことは日常茶飯事。
 ★パソコンのグレードが上がったという度に、必要な物を自腹で購入した。
 ★校長は、教室で子どもを出迎えろと言う。そうすると、7時30分頃に出勤する教員も多い。朝、陸上大会の練習、各委員会の活動、昼休みも練習だ、活動だと教員は休憩時間をそれに当てている。
 ★個に応じた指導を、ということで、例えば給食ではアレルギーのある子に別メニューを出す。そういう対応もしなきゃならない。
 ★加えて、夏休みが短くなった。
 ★勤務時間が終わった後に、職員室が活気づく。コーヒーを入れ、お菓子を出す。仕事が終わったからではなく、その後やる仕事のための準備だ。学年打合せ、学級の仕事・・・。早く終わりたいわたしでも、1時間は残っている。そして帰宅して家事をする。
 ★わたしは帰宅は7時30分だ。でも、もっと遅くまで残っている人がいる。そして家事をして、翌朝6時に弁当づくりの毎日だ。 
 ★出勤が5時の人もいる。自宅で3時4時に起きて仕事をしている人もけっこう多い。成績付けだ、事務の仕事だと、自宅が遠いのでビジネスホテルに泊まって出勤した人がいる。
 ★学習指導要領改訂で忙しく、学校施錠が夜中の3時!と戸締まりの記録に記した教務主任がいる。転任のため、前任校で3月31日の深夜3時まで、つまり転任当日の3時まで前任校で仕事をしていた方もいる。これらは、けして特別ではない。

県人事委員会   教育現場は難しい。「いじめ」とか、カリキュラムがコロコロ変わるとか。県教委や文科省も勤務実態調査をした。理想の学校教育具現化委員会の調査もあった。県人事委も県教育長に対して『口頭勧告』で伝えている。しかし教員の仕事は自発的なものもあり、時間外勤務に馴染まないものもあると文科省も言っている。国の方でそこを検討していると思う。

組合   ★昨年の県人事委勧告でも、『時間外勤務の縮減』(注;教員には「サービス残業」)『仕事と生活の調和(ワークライフバランス)の推進』が打ち出された。その実現を学校現場でどう図ろうとしているのか。わたしたちにとっては、県人事委員会は労働基準監督署としての期待がある。たよるしかない。
 現場が改善されていないのだから、今年はさらに踏み込んだ内容の勧告をするべきだ。

県人事委員会   労基署のようにはいかない。限界がある。法的に定まっている。  

組合   ★菊川市は、出勤退勤の勤務実態調査を6月だけ行った。磐田市は出したい人だけ出せと言う。実質、出退勤・勤務時間の把握をやっていない市町がほとんどだ。やっているのは県立学校と政令市だけだ。
 ★東京の人事委員会はHPで、措置要求ができることを知らせている。静岡県もそのくらいやってほしい。

県人事委員会    調べてみたい。

組合  ★臨時教員の話が出たが、非常勤講師も増やされている。1日4時間勤務などが多い。子どものことを話そうとしても、話す時間がない。その先生を抜きには話ができない場合も多い。「非常勤」というのは、「特別職」のはずだ。なぜ、乱発できるのか。法的・制度的な根拠を示してほしい。調査してもらいたい。
 ★臨時教職員については、忌引きの正規職員と同じ(6月以上)にはなったが、有休は少ない。正規職員はなくなったのに、一時金も、支給基準日が未だにある。条件が悪すぎる。

県人事委員会   任命権者が決定すること。

後記
 教員の時間外勤務は、「サービス残業」です。「自主的自発的に仕事をしている」「校長が命令している訳ではない。」という言われ方もありますが、そうでしょうか。一方では、校長の方針の下で仕事をしろと言われています。
 早朝出勤、休憩無し、夕方から(教室や部活から戻って)活気づく職員室、「5連休は、いつ来る?」など休日出勤も当たり前になっています。もちろん、持ち帰り残業も昔から当たり前です。その仕事の成果は、校長から「よくやってくれて、ありがたい。」「頑張ってるね」と「評価」されているものです。もっとも、「お先に失礼しま~す。」と定刻に帰る校長には、仕事ぶりや職員の退勤時刻を「現認」はできません。しようとしていません。
 時間外、休憩無しで仕事をしないと、仕事にならないのです。「明日の授業を」「今度の行事のために準備しないと」「宿題見ないと」「日記を見てから」「報告書を書かないと」「授業案を書かないと」「提案文書の締切が迫っている」「休んだ子に連絡を」「テストを作らないと」「成績付けなきゃ」「休日に水やりしないと花壇の花が枯れちゃう」「個人情報関係は持ち帰っちゃダメだから、学校で仕事をしないと」子どもが「熱があるって」「ケガしたって」「滞納家庭に連絡しろって」「明日は早朝練習だ」「今度の試合は、審判もやって1日だな」「えっ、体育館が使えないの?じゃあ、小学校に借りに行かなきゃ」「試合の送り迎えに親を頼まなくちゃ」・・・(まだありますよね。付け足ししてみてください。)
 「意識を変えてもらわないと」「ワークライフバランスを考えて」などと市教委や管理職が言いますが、これは意識の問題で解決できるものではないことは確かです。労働基準監督署に言えば、「法律違反だ!すぐに改善しないと罰しますよ!」となるはずなのに、公務員は労基署の管轄外です。労基法の管轄内のはずなのですが。だから、県人事委員会(政令市人事委員会)には、強く期待するのです。「限界がある」とはじめから投げないでほしいものです。
 「給与勧告」は、はじめから居丈高に「公務員は民間より給料が高すぎる!」と減額を当然のように勧告するのです。「仕事を際限なく増やされて、給料下げられちゃあ、やる気なくなるよ」の声には見向きもしません。「労働基本権の代償機関」「中立の立場」であるなら、少なくとも、バランスをとってほしいものです。少なくとも、多くの教員が一月に100時間超の時間外勤務(教員はサービス)をしている実態はわかったのですから、「以前から勧告しているんだ。何とかしなさい任命権者(=県教委)、さぼっちゃダメだ」くらいの勧告をしてほしいものです。

 来週も要請に行ってきます。
 各地で早めの勧告が出ているようです。確定に向けても、頑張りましょう!
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