SSブログ

静岡県安健センター総会参加報告 [教職員の労働安全衛生]

第20回静岡県働く者の安全と健康を守るセンター総会報告

 5月20日(日)県評会議室に於いて、安健センターの総会が開かれました。


 所長のあいさつ。


 「3/15厚労省の『職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキンググループ』(つまりパワハラ)が提言を発表した。(問題を提起したことは重要としても)結局、当事者の問題としている。なぜ、パワハラが起きるかは、きちんと見ていない。自己責任に帰している。WHOが『社会的決定要因』(社会格差、ストレス、幼少期、社会的排除、労働、失業、社会的支援、薬物依存、食品、交通 これについては、ウィキペディアなど参照)と提言しているように、社会的背景を見なければ解決しない。特に2つ ・長時間過密労働 ・評価制度などの成果主義、これをなくす取り組みが必要。
 いの健康全国センターの副理事長をしているので、全国の状況を2つ。一つは、今、26のセンターがある。愛媛県にでき、兵庫でもできそうだ。年内には30にしたいと。東海でも岐阜に作りたいと考えている。2つ目は、労安のセンターの運動を担っているのは、退職者がほとんど。以前、総評があった時に、安全センターがあり、安全学校が開かれていた。これを引き継いで、労安の運動を担う活動家を育てたい。課題です。」


静岡過労死家族の会からあいさつ。

 「過酷な被災を経験し、その事実を公の場所で検証するために、社会的重圧や企業内の圧力と真っ向から主張をたたき合わせ、労基署や基金が災害を認めない立場にその基礎を置く中、命がけでたたかってきた。そういう中でも、木村裁判のように、安全な社会を希求する安健センターの助けを受けて、一つの大切な検証が実を結んでいる。

今、過労死防止基本法制定に向けて署名活動をお願いしている。災害のない社会、認定のとりやすい社会を目指してご協力を。」



 事務局から、活動報告、会計などの報告がありました。


 安健センターが直接、間接に関わっている事案は、『労災事案』10件、『公災事案』2件(1つが木村裁判です。)『アスベスト関係』が16件もあります。
 また、「労働安全衛生中央学校」や交流集会などいの健全国センターへの取り組み、全国や静岡の過労死家族の会との連携、安健学習会、アスベスト110番などのアスベスト被害対策連絡会議などの活動と、多岐にわたっています。
 弁護士さんに主なことはバトンタッチしたり、他県のセンターの運動から援助を受けたり学んだりもしていますが、事務局は大変そうでした。後継者を!とは70才になられた事務局長の切なる願いです。


 発言から


「信用金庫の子会社に勤務していた方の、うつ病発症を認めさせた。労基署が申請を認めなかったが、審査官が認定した。」


「中部電力の下請け労働者のアスベスト被災で、地裁で勝利。(会社が控訴)」


「消防職員のアスベスト被災で、いったんは公務外だったのを、審査会段階で公務災害と認めさせた。以前は、火災現場に防護マスクもなく入っていた。全国では、画期的な例。まだ、認められないことが多い。」


「気管支喘息で休業認定を受けた方が、逝去された。診断が『急性心筋梗塞』とされたため、他の医師の意見書を持って、労基署に申請中。」


「逝去された方が、アスベスト健康手帳を持っていたので、その関わりでの死亡ではないか、調べ中。」


「精神疾患で休職中の方が、無給、退職などの不安の中で、職場復帰を急いでいる。復帰の規程や体制もなく、短期間の復帰訓練では再発の不安がある。組合として、どう取り組んでいいか悩んでいる。」←「人によって違う。傷病手当の期間を認めさせること、主治医は患者の側に立ちやすい(復帰を認めてしまいがち)ので、産業医に判断させる、段階的復帰の体制を確立させる(厚労省が『手引き』を示しているなど)、退職させないよう組合が頑張るなどが重要。」「労災を認めさせることも大事。」「復帰時点で、軽い仕事がいいのか、疑問。色々検討が必要。」


「職場に、臨床心理士が配置された。」


「職場の異動で、精神疾患になる事例も多い。」「文科省の調査でも、教職員に転任1年、2年目での発症が極めて多いという数字が出ている。」


「仲間が助けてくれることが大きい。しかし多忙でできない。組合運動をなくすには、多忙にすればいいという考え。また、規制緩和も同じ。労働時間、仕事内容などの『規制緩和』をなくし『規制強化』の運動が必要。」


 「過労死防止基本法制定署名」よろしく。

 「労働安全衛生中央学校」7/7(土)~8(日)全教会館で。
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。