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二度と繰り返さないで!県教育長に要望 [木村百合子さんの公務災害認定を求める裁判]

二度と百合子さんのような悲劇が起きないよう
静岡県教育長に要望


 木村百合子さんのお母さん、弁護団、支援する会、全教静岡、安健センター、高教組は、
 9月13日(木)
 静岡県教育長に対して、下記の『要望書』を提出しつつ、
 直接静岡県教育長に、二度と百合子さんのような悲劇が起きないよう
 要望しました。

 マスコミ各社も駆けつけたので、ニュース等で映像もご覧ください。


要 望 書

平成24年9月13日
静岡県教育委員会御中
原告木村憲二木村和子
原告弁護団
故木村百合子さんの公務災害認定を求める裁判を支援する会


平成16年9月、指導困難児ヘの対応と担任学級の運営に苦悩して、着任後わずか6ヶ月で自死した新採教諭木村百合子さんの事件について、地方公務員災害補償基金静岡県支部は「公務外」の原因による死亡と認定していましたが、平成24年7月19日、東京高等裁判所は、一審の静岡地方裁判所に続き、木村先生の死は公務が原因によるものであると判断しました。そしてこの判決は確定しました。


 私たちは、本裁判勝訴の確定を受け、貴委員会に対して、静岡県において二度とこのような痛ましい事件が起きることのないよう、本件事件が発生した原因を把握し、対策を講じられるよう、重ねて要望いたします。


1.本件で木村先生が担任したN君のように発達障害が疑われる児童や指導困難児について、学級担任一人に責任を負わせるのではなく、教職員が協力して柔軟で専門的な対処ができるような体制を各学校がきちんと組んでいるかどうか確認してください。
 「学級がうまく機能しない状況」が発生した場合にも、学級担任一人が責任を負うことのないよう、教職員が協力して柔軟で専門的な対処ができるような体制を各学校がきちんと組んでいるかどうか確認してください。


2.各学校において上記1のような体制が無理なく組みうるように、人員を確保してください。


3.教職員の精神的・肉体的負荷を軽減するよう、教職員定数を増大してください。


4.新採教諭からのSOSにきちんと対処できるよう、初任者研修制度の改善をしてください。


5.全ての管理職が、発達障害をもつ児童あるいは発達障害が疑われる児童に対する学校教育のあり方について正しい知識を備えていることを確認してください。


6.全ての管理職が、教職員の心身の健康ヘの配慮を怠っていないことを確認してください。



県教育長とのやり取りから
 15時30分から16時まで、お母さん、弁護士ほか計7名で行きました。県側は教育長、次長をはじめやはり7名ほどでした。驚いたのは、報道関係が部屋にびっしり。30分間取材していました。

教育長のコメント

・ 残念で、悲しい事件。真摯に受け止め、重要性を再認識している。
・ 数日前に本を読んだ。
・ 新採者はみな助けられながら一人前になってきた。協力し合いながら成長していく。
・ 二度とおこらないように、いろいろと検討をし、またおこなっていることがらを再確認する中で、気概と使命感を持って取組みたい。
・ 多忙化解決は難しいことだが努力したい
・ 学校と学校外との役割分担をすすめるようにしたい。
・ 初任研については、改善を進めてきているが、再度見直し、子どもたちと向き合う時間を確保できるようにしていきたい。
最後に、
・ 大きな教訓としたい。
・ 8ヵ年もかかったことについて、もっと早くすすめられるべき だと思っている。


小笠原弁護士の話

・ 裁判所の事実認定とは、社会一般通念からして妥当かどうかということ。
・ 今回の裁判では、学校現場(県側)と裁判官との間に大きな乖離があった。
・ つまり、百合子さんの職場の管理職などから「たいしてことではない」「支援もしてきた」
に対し、
 裁判官は「重大なことだ」「支援とはいえない」と事実認定をした。
・ 教育現場の常識がおかしいと指摘されたということだ。

具体的に言うと、
★ 基本的に担任とは一人で対応すべきなんだ。(教育現場)
  に対し、

→ チーム体制こそ必要で、それが基本。補助的サポートではなく、システムとして構築すべきことだ。(判決)


 人の配置等すぐにはできないこともあるが、放置したら第二の木村さんが出ることは間違いないと思うので、受け止めて対応していただきたい。



 
 このあと、磐田市教委にも出かけると決めました。
 全教静岡が単独で、磐田市教委と話し合う場の設定はそのあと要求していきます。



 小笠原さんが述べられたように、特に管理職を中心とした現場は担任というものをそのようにうけとめていたなと、その上での支援体制をと考えているように思います。


 全教静岡はこれまでも本当の支援ができる人的配置を含めた体制作りを要求してきましたが、よりいっそう強くした運動を展開していきたいと思いました。
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