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校長名公表問題で 全教静岡など3者が、県知事に公開質問状を出す! [学力テスト]

 川勝県知事が、全国学力テストの小6国語(A)で、静岡県が全国の「最下位」になったことを、静岡新聞の1面で知って、はじめは「下位100校」公表と言い、結局は「上位86校」の校長名を公表し、さらに静岡新聞などが市区町別に学校名を付けて校長名を公表した問題。

学テ校長名公表問題で県知事へ公開質問状を出しました。
2013年9月24日(火)


 静岡新聞などは、高教組の名前しか(意図的?)出しませんが、高教組、全教静岡、教育県民会議の3者の連名で、それぞれの代表が出席して、県に提出してきました。その後、安倍県教育長にも申し入れをしました。


 公開質問状は、下記の通りです。
 尚、《 》は、こちらで補充または解説したものです。


川勝県知事への公開質問状


1 知事の「校長名公表」を受けて一部マスコミ《静岡新聞と産経新聞》は、学校名を含めて新聞に掲載しました。これは明らかに実施要領に反することですが、その責任はどこにあるとお思いですか。


2 知事の「学校と校長は同じではありません。なぜなら、学校は変わりませんが、校長・教師は異動するからです」という主張は、学校名が特定できてしまうので、「校長名公表」= 「学校名公表」であるという文科省および教育委員会の判断への反論になっているとお考えですか。


3 困っている先生や悩んでいる先生を助けたいとおっしゃる知事は、どうして「校長名公表」が必要だとお思いですか。「困っている学校の先生方に集中的に県の助力を傾注」したいなら、特に校長名を公表する必要はないのではないですか。


4 知事は「私は教育委員会の予算要求を削ったことはありません。」とおっしゃいますが、どの学校も大変厳しい予算の中で運営され、県立高校《小中学校でも同じ》ではPTAなどの私費に依存する予算も多いという事実をどうお考えですか。《各PTAの決算報告・事業報告を見れば分かります。》


5 国語の「学力テスト」の結果にも影響する、静岡県の「日本語指導が必要な児童」の在籍率は全国2位ですが、その支援のための「外国人児童生徒トータルサポート事業費」が、事業仕分けで「一部見直し」と判定され、24年度予算が前年度に比べほぼ半額に削られたことについて、どうお考えになりますか。


6 昨年、定時制・通信制高校の教科書代・給食費等補助に所得制限が加えられ、煩雑な手続きのために申請者が激減し、多くの貧しい生徒たちが補助を受けられなくなったという事実をどう思われますか。


7 知事は、児童一人当たりの教育費が全国最低という事実を、「現場を知らない誤った論評」と述べ、「静岡県は過疎や分校が少ない」から数字上はそうなる、と言われます。しかしそもそも、学校の統廃合を強引に押しすすめ、地域の教育環境を悪化させていることこそ問題ではありませんか。また、分校やへき地が少ない都道府県は他にもある中で、それでも静岡県の児童一人当たりの教育費が、「全国最下位」( 特別支援学校も最下位)であるという動かせない事実をどう 改善していこうとお考えですか。《浜松市の天竜区の統廃合は有名です。尚、小中学校の設置者は市町。》


8 静岡県の教員ひとりあたりの小学校児童数は全国で5番目に多く、中学校は全国2番目に多いという状況をどう改善していこうとお考えですか。《様々な言い訳をしても、「一人当たり」の数字は重いものがあります。行政を担っている方には、常識ではないでしょうか。》


9 静岡県の過去の「学力テスト」の結果を分析すると、小6では低かった点数が3年後の中3では相対的に大きく伸びているという傾向にあります。これは、静岡県では小学校段階で、「学力テスト」の点を伸ばすことよりも、具体的な問題解決型学習・体験的な学習に力を入れ、中学校で必要な抽象的な認識力や知識習得のための基礎づくりをしっかり行っていることを表していると言えます。こうした、子どもの発達段階に即した学びを提供しているという静岡県教育の優位性をどうお考えですか。


10 「私の立場は、一貫しており、先生を大事にする、というものです。先生方を大事にしなければ、生徒はよくならないからです。」とおっしゃるなら、まずは先生を信頼されたらいかがですか。「校長名」を公表しなくても静岡県の先生方は一生懸命子どもたちに向きあっています。教師が働きやすく、子たちが豊かに学べるような教育環境を整えることこそ、知事のめざす教育改革にとって必要なことなのではありませんか。《ある教組は、この知事発言に乗っかっているようですが、文脈上知事が助けようとしている人は、どういう教職員なのかは明らかです。また、校長名公表発言の際には、現場の校長であっても、県知事から聴き取りされた教職員はいません。》

以上

当日は、公開質問状に含みませんでしたが、私たちは、次の内容についても、是非答えてほしいと望んでいます。また、県民全体にも、冷静に説明してほしいと望みます。


※ 今回の公表に関して「私(知事)の責任」と言われていますが、そもそもはじめから知事の仕事(責任)でないところに介入していると思われます。従って、「責任」とは、どういうことを指すのですか?どういう状態になったときに、その「責任」を取るとお考えですか。

※ 実施要領の「調査結果の取扱いに関する配慮事項」に、
「本調査により測定できるのは学力の特定の一部分であること,学校における教育活動の一側面に過ぎないことなどを踏まえるとともに,序列化や過度な競争につながらないよう十分配慮する」とあり、


重ねて、「調査結果のうち,公表する内容を除くものについて,これが一般に公開されることになると,序列化や過度な競争が生じるおそれや学校の設置管理者等の実施への協力及び国民的な理解が得られなくなるなど正確な情報が得られない可能性が高くなり,全国的な状況を把握できなくなるなど調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると考えられる」とあります。
この点についてどう理解され、公表に当たってどのように検討されたのか、教えてください。


 追、夕方の静岡新聞では、「雨降って地固まる」と言っています。ということは、「もめごとなど悪いことが起こったあとは、かえって基盤がしっかりしてよい状態になること。」と言いたいのでしょうか。どのことをさして、「悪いこと」と言っているのでしょう。是非、学力テストが「学力」をあらわすものなのか、「学力」とは何なのか、得意の「独自の取材」で、明らかにしてほしいと思います。
 
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