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明けましておめでとうございます [静岡市教組]

今一度、日本を洗濯いたし申し候

 みなさん、明けましておめでとうございます。

静岡市教職員組合 委員長
10.1.1用宗海岸の初日の出.JPG
静岡・用宗海岸の初日の出

 今年は再び、坂本龍馬ブームがやって来るそうです。もちろんNHKの策略でしょうけど、まあ僕も福山くんは嫌いではないので、その策略に乗っかって、今の時代を幕末にたとえて考えてみました。

 歴史の授業でやっかいなのは、幕末が「開国」派と「尊王攘夷」派との対立という単純な構図では描けない、複雑で混沌とした時代だったことです。

 たとえば吉田松陰など尊王攘夷派が弾圧された「安政の大獄」。実際には、将軍の跡継ぎに紀伊藩主徳川慶福を推す南紀派と水戸藩主徳川斉昭の7男一橋慶喜を推す一橋派の、幕府内の勢力争いが原因だったようです。南紀派の大老井伊直弼は「安政の大獄」で一橋派を弾圧し、斉昭と慶喜を謹慎処分に。これに反発した水戸浪士たちが井伊を暗殺したのが「桜田門外の変」です。結局、14代将軍は慶福(家茂)、15代将軍は慶喜となるのですが、このあたりは自民党から民主党への「政権交代」と似たり寄ったりです。

 また、後には討幕派の中心となる薩摩藩ですが、当時の藩主島津久光は尊王攘夷派に一定の理解を示しつつも基本的な考え方は佐幕派、つまり幕府を守る立場でした。しかし尊王攘夷派の藩士たちは藩主の意に逆い、倒幕の狼煙をあげようと寺田屋に集まっていました。それを阻止するべく手練れの藩士を寺田屋に向かわせた結果、藩士同士の殺し合いとなったのが寺田屋事件です。同じようなことが、今日の連立政権のどこかで起こる可能性が十分にあると思うのは僕だけでしょうか。

 幕末の混沌とした情勢の中でただ一つ言えるのは、志士と言われる人たちは損得勘定抜きにして新しい世界を模索し、手探りながらも自ら行動して道を切り開こうとしたということです。その動きが、やがては幕藩体制を守るか天皇中心の新しい日本を作るかという対立に収束していったわけですが、今日を幕末にたとえるならば、大企業中心・対米従属の政治を守るか国民中心の新しい政治を作るかという対立に向かっていく大きな流れの中に、今があると言うことができないでしょうか。

 世の中がどっちへ進むかわからない混沌とした今日、私たちが為すべきことは何か。タイトルに紹介した坂本龍馬の名言は、私たち市教組に集う仲間の合言葉にしたい言葉です。ただ最後に告白しますが、幕末の志士の中で僕が本当に好きなのは、実は長州藩の高杉晋作なんです。僕自身の座右の銘は、高杉晋作が辞世の句として残そうとして上の句しか口にできなかったと伝えられる、「おもしろきこともなき世をおもしろく」です。

 組合員のみなさん、市教組支持者のみなさん、どうか今年をよりいっそうおもしろい一年にするよう、力を合わせましょう。

どうかよろしくお願いします!!

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