SSブログ

東日本大震災支援ニュース第5号 全教 [がんばれ東北・関東]

被災地の子どもと教職員へ、学校と教育の復興ヘ、全国から支援と激励を!

東日本大震災支援ニュース第5号

東日本大震災対策本部(全教、日高教、全国私教連)
2011年4月2日(土)


緊急学習会「福島『原発問題』の真実は?」を開催

3/30全教主催に135人参加 「科学の目」危険と対策を解明


 全教は、関心と不安が高まっている福島「原発問題」について、事故の真実を知りたい、放射線の汚染の健康被害をどう考えたらいいのかなどの疑問を「科学の目」で解明してもらい学習しようと、30日、全国教育文化会館の7階ホールで緊急学習会を開催しました。講師の野口邦和先生(放射線防護学、原水爆禁止世界大会運営委員会代表)には、刻々の事態を分析し、新聞テレビで見解を求められる超多忙な中でお引き受けいただき、全教組合員や教育会館内の方のほか多数の方が参加しました。野口先生のお話の要点を紹介します。

◎福島原発では、いったい何が起こっているのか?


・ 福島第1原発は70年代につくられた沸騰水型の原子炉で津波対策が弱く、原子炉の圧力容器の下から制御棒が通される形式で、核燃料棒が溶融した場合に下から漏れる危険がある。

・ 放射性物質が何か所からも漏れ出している。原子炉内の冷却水が不足して核燃料棒が空焚き状態になり、格納容器の中が高圧になっているため、爆発を防ぐ必要から放射性物質を含んだ水蒸気を外部に抜いている。放射能汚染した冷却水が海に流れ出ている。漏れた放射性物質に、放射性ヨウ素とともに半減期が30年もあるセシウム137が含まれていることは重大だ。

・ 核燃料棒(融点2800℃)が溶融し、それを覆っている被覆管((融点1800℃)も溶けていると考えられる。これが原子炉の圧力容器を破って外に漏れだしたら重大な事態になる。


◎放射線の放出をくいとめるためには何が必要か?

・ まず、炉心を冷却することだが、時間がかかる。原子力発電は供給を止めても1000日以上も熱を出し続けるので、冷却は長期間続けなければならない。同時に、放射性物質が漏れているのを塞がなくてはならない。

・ 緊急時の被曝線量の上限を政府はかってに 100mシーべルトを250mシーべルトに引き上げたため、作業をしている労働者は危険にさらされている。労働者は、家にも帰れず、一日2食で、ざこ寝をしており、疲れ切って正常な判断ができない状態にあると思われる。

・ 東電による事故情報の隠べい、政府の発表情報の少なさが問題。情報を伝え.科学者などの力を集めて対策を立て国民に説明すべきだ。


◎放射能汚染による健康への影響をどう考えたらいいのか?

・ 政府は「半径○○㎞圏は避難」とマルで囲んで指示しているが、風向きなどで汚染地域はその外にも広がっている。枝野官房長官は20~30㎞圏の住民に被曝検査を受ける必要はないと言ったが、その3日後の3月25日には「積極的な自主的避難」を自治体に命じた。全く無責任だ。

・ 放射性ヨウ素が放出されている。これは、体内に入ると甲状腺にたまり、放射線を出し癌を誘発する危険がある。子どもは甲状腺が小さいので影響が大きい。

・ 東京の飲料水で問題になった程度の放射性ヨウ素であれば、うがい、調理には問題ない。ヨウ素の放射能の強さは8日で半分に減る。10倍の80日たてば1000分の1まで減り、問題なくなる。
原乳が廃棄されているが、3か月後にバターなどに加工することは可能だ。

・ 放射能に汚染された葉物は水洗いしても落ちにくい。根菜類は汚染されていない。放射線物質が積もっているのは地表の数ミリ程度まで。復興にあたっては地表面の土の除去が必要になる。

・ 現在の東京や埼玉での濃度なら、校庭での体育など野外学習には問題ない。関東よりも放射線濃度が高い関西(花崗岩が露出しているため)と比べても、今のところ問題はない。

・ 米国政府が80㎞圏から米国人を避難させたが、80㎞に根拠はない。過大ではないか。




子どもの安否確認、避難所業務、学校再開へがんばる教職員・組合員を激励


宮城県教組・高教組の学校訪問に切実な要望が寄せられる


石巻市の学校(3月25日)

H中学校より


 体育館が避難所になっている。避難者は260名。
 生徒は全員無事だったが、親戚を亡くした生徒がいる。
 教職員は4人が家に住めなくなった。Kさんは苦労してアパートを見つけることができた。Aさんはカラオケ屋の2階に寝泊まりしている。Bさんは妻の実家に。Cさんは夫の親戚宅に。家族を亡くした教職員も3名いる。
 教職員は交代制で校長室に寝泊まりしている。4月以降も他の2校の生徒を受け入れることになりそう。
 4月予定の修学旅行は延期したが、実施できるかどうか見通しがない。
 市内4か所あった給食センターのうち、ここ1か所だけ残った。給食がなければ、1日(午前+午後)の授業をすることができない。
 被災した生徒の教科書や教材が手に入るか心配。仕事を失った保護者の中には校納金を納められない方もいるだろう。被災した生徒全員分の就学援助を石巻市で実施可能か不安。
 仮設住宅がまだなので避難者に体育館から出てほしいとは言えない。このような状況の中、新学期を迎えられるか心配。
 被災した教職員の住居を確保することが急務。新採用者についても同様。


I小学校

児童全員無事。昨日の修了式は欠席3名。Aさんは父親(警察官)を亡くし母の実家へ。Bさんも別の町の実家へ転居。Cさんは今回の災害で兄弟がパニック障害になったので、宮城県と提携している鳥取県ヘ転居。

 避難所になっている体育館には、津波でやられた大川小の児童も避難している。4月以降、大川小の児童も一緒に学校生活を送ることになるだろう。両校の子どもたちはすっかり仲よくなって校庭で遊んでいる。子どもたちの声がうるさいのではと心配したが、避難着から「津波犠牲者の声などつらいことを思い出したりするので、子どもの明るい声を聞いていると安心する。」と言われている。

 地域の美容室のおばちゃんが、厚意で子どもたちの洗髪などをしてくれている。


  J小学校より


 校門前は陥没して入れない。体育館の床はへドロを除いた状態。2階の教室で教職員が炊き出しをしている。地震による引き渡し後に津波が来たが児童の負傷者なし、全員無事でよかった。
 教職員の住居は、持ち家半壊1戸、床上浸水6戸(持ち家5戸、アパート1戸)、アパート半壊1戸。
 職員の自家用車は水没したので、自転車で通勤している。遠い人は片道1時間40分かけて来ている。
 教室を避難所にしており、教職員は24時間勤務し2日休む体制。教頭は学校に泊まりっばなしで被災後から今日までの間に1日しか自宅に泊まっていない。
 医者は3日毎に来ている。
 電気と水道が止まっている。
 校舎内のへドロ除去は、専門業者の手で消毒も合わせて行ってもらいたい。
 4/21学校再開は難しい。人事異動は凍結すべきだ。
 (両教組から、ウエットトティッシュ1本、詰め替え2袋、うどん6袋、ぺットボトルのお茶1箱を救援物資として手渡した)


全教が、震災支援物資の送付などを呼びかけています。

http://www.zenkyo.biz/modules/zenkyo_torikumi/detail.php?id=362

ご協力できる方は、ご連絡ください。
支援物資、救援カンパ、救援ボランティア登録、
このニュースの活用、教育上の諸問題把握など

全教静岡 054-253-3331
静岡市教組 054-271-8438
shikyoso@quartz.ocn.ne.jp

また、被災地だけでなく、文科省や教育委員会、学校、教組などへの要望も
寄せてください。
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。