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全教静岡、高教組、教育県民会議が県知事に抗議 [学力テスト]

全教静岡、高教組、教育県民会議が、川勝県知事に
学テ結果発表で抗議!
こんなことになるから、始める時から学テ実施に反対していたんだ。
学力テストで、学力は測れない!

静岡県知事
川勝平太様  




学力テスト結果公表にかかわる知事の「暴走」への抗議

  昨日、川勝静岡県知事は、本年度4月に実施された全国学力学習状況調査(以下、学力テスト)の、小学校・市町別平均正答率と、小6国語Aの平均正答率が全国平均を上回った262校の校長名を公表しました。これは、昨年度、知事の校長名公表問題で私たちが、学校間の競争を煽り立て、教育の現場をますます混乱させるものであるとして強く抗議したこと、そしてこの件にかかわって県内や全国からの知事への厳しい批判がわき起こったことを一切無視した「暴挙」であると断じざるをえません。


 問題の第1は、学力テスト公表にかかわる文科省の実施要領規定に明確に違反することです。残念ながら、文科省は今年度から「市町村教育委員会の同意」を条件に学校名の公表を容認しました。しかし、それでも「テスト結果の分析や改善策」を併せて公表するというルールになっています。それは、公表によりテスト結果の数字が一人歩きし、学校・地域の「序列化」を招く恐れがあるという、歴史的にも証明されたきわめて常識的な判断をもとにしたものです。知事の今回の公表は、市町村教育委員会の同意を得ていないこと、「テスト結果の分析や改善策」も無視している、と言う意味で2重の「脱法行為」(下村文科大臣)です。


 第2は、知事の「学力」にかかわる認識が教育の本質とかけはなれているという問題です。昨年来の「校長名公表」問題に引き続く、「学力向上の取り組み」において、教育現場は、通常の多忙さに加え、「テスト対策」に追われ、混乱をきたしたというのが現実です。学力テストの結果は、それなりの「テスト対策」をやれば上がるというのが教育関係者の常識です。知事は、今回の学力テストの結果の上昇は教師の「授業力」の向上と言っていますが、学力テストの平均点を上げる取り組みは日常の授業改革とは直接結びつかないばかりか、多忙化を助長し、本当の「学力」を高めるには逆効果であるとさえ言えます。そういう意味で、知事の学力テストの結果公表は、「百害あって一利なし」と言えます。


 第3に、知事は、市町別の学力テスト結果公表の理由として、「地域格差をなくすため」ということをあげていますが、「地域格差」が何を指すのか明確ではありません。教育環境や教育条件の地域格差を意味するとしたら、特に、結果の公表をせずとも、その結果を教育行政の今後の取り組みに活かすことはできます。わざわざ公表をすることに意味があるとしたら、地域間・学校間の競争を煽り、学力テストの平均点の「格差」をなくそうという意図があるとしか考えられません。そしてそれがいかに教育を混乱させ、退廃させるかは歴史的にも明らかになっています。


 昨年来の、教育委員会人事への政治的な介入を含め、一連の知事の教育問題への介入が、静岡県の教育現場で真摯に子ども達に向き合っている教師達の意欲ややりがいをいかに削いできたか、教育行政に携わる人たちの、静岡の教育をよくしたいという思いをどれだけ無にしてきたかを、きちんと受け止め、今後、知事の「暴走」といわれる教育への不当な介入をやめるよう強く抗議するものです。そして、本来の豊かな学力保障のためには教育条件の改善こそが最短の道であることを踏まえ、知事には、県教育予算を大幅に増額し、教育環境の整備に力を尽くすよう強く要請します。


以上

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