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35人学級では新型コロナ感染から子どもを守ることはできません! [新型コロナウイルス]

わかりやすくするために図にしてみました。
教室の大きさ1.jpg
標準的な机の大きさは45㎝×65㎝。教室は7m×9m。ロッカーや本棚、教員用の机などを撤去したとしても、20人しか入りません。
政府は2mがソーシャルディスタンスと言っていたのに、文科省はそれを1mに縮め、今では「できる限り離す」に変更。本気で子どもたちを守ろうとしているとは思えません。
今こそ「20人以下学級を!そのための教員定数拡大を!」の運動を全国で広げましょう。
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臨時教職員長期経験者の切り捨ては絶対に許しません! [臨時教職員]

今年度から静岡市では3年の任期付教員が任用されています。任期が付く以外は正規とまったく同じ待遇です。
今年度は育休代替のみに充てられていますが、来年度からは定数内欠員補充にも充てることになっています。

今年の静岡市教員採用試験募集要項に、不合格者の中で希望する人を対象に任期付教員の選考を行う、とありました。

それで、教員採用試験を受けていない臨時教員を対象とした選考は秋以降に行うのかどうか(昨年はありました)、行うのであれば7月の教員採用試験での任用と秋以降の選考での任用と、どれくらいに人数バランスになるのか、市教委に確認しました。
市教委からの回答は
「現段階で、来年度どれくらいの数の『任期付教職員』が必要なのかわかりませんので、数字はお答えできません。2 次試験の合格発表(10 月 1 日)で任期付の名簿登載者を発表しますが、その段階で不足することになれば秋以降に実施することになります。」とのこと。
ということは、
まず、採用試験受験者のうち、任期付教員になれるのは1次試験合格者のみ、ということ。
そして、もしそこでたくさん任用された場合、秋以降の選考は行わない。つまり、教員採用試験を受けていない臨時教員(ベテランの人の多くが受けていません。)には任期付教員になるチャンスがなくなるということ。

そこで市教委には
「現場には教員採用試験を受けていない常勤講師がたくさんいます。その多くは、昨年の選考にチャレンジしたものの残念ながら採用にならなかった人たちです。それでも、昨年度は育休代替だけだったので、定数内欠員補充の人などは『今年は仕方ない。来年こそは。』と望みをつないでいます。そういう人たちに門戸を閉ざすことになってはならないと思いますが、いかがでしょうか? 長年静岡市の学校教育を支えてきた人たちを、何の説明もなくあっさり切り捨てて、教員採用試験で高得点をとっただけの経験もない人を任期付教員として任用するのでしょうか? 少なくとも、教員採用試験を受けなければ秋の選考はないかもしれない、ということを周知した上でしたらまだ理解できますが、それもないままの変更には納得がいきません。 この点について再検討された上で、改めての回答を求めます。」
と送り返しました。

長年働いてきた臨時教員を切り捨てるような施策は断固許すことができません。私たち市教組は、すべての臨時教職員長期経験者をまず任期付教員に、そして任期のない正規教員にするよう、これからも強く要求していきます。
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今こそ「20人以下学級を」の声を広げよう! [教育]

市教組の機関紙「はくぼく」から
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6月から学校が本格的に再開されました。しかし、新型コロナウイルスの感染が完全に収束したわけではなく、いつまた第2波が来るかもわかりません。少しでも感染拡大を防ごうと、教育委員会からは「学校における新しい生活様式」が示されていますが、それを忠実に実行しようと思ったら、子どもも教職員も相当なストレスです。感染予防の徹底と教育活動の充実の両立は、今の35人学級では絶対に無理と言っていいでしょう。今こそ20人以下学級実現に向けた取り組みを始めるべきです。
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新型コロナウイルスで   明確になった少人数学級の優位性
 5月29日付産経新聞は、「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除され、長く休校が続いていた各地の学校で、分散登校での授業が再開され始めた。『3密』を避けて感染リスクを減らすための一時的な措置だが、1学級の児童生徒数は20人以下に半減し、『子供たちの様子がよくわかる』『指導が行き届く』などと現場の教員からは少人数学級の継続を求める声もあがっている。」「『一人一人に言葉がけがしやすく、勉強もじっくり見られる』。大阪市立小学校の男性教諭は分散登校の手応えを語る。小中高校の1学級あたりの児童生徒数は、法律で小学1年は35人、他の学年は40人が標準と定められており、普段は約40人の児童を受け持つ男性教諭にとってはおよそ半分の人数だ。大阪府立高校の男性教諭も『生徒の様子がよく見え、生徒も見られているという意識から集中力が高まっている』と予想外の効果を指摘。SNSにも、『20人学級こそあるべき姿』『20人がスタンダードになれば指導の効率が上がる』などと教員の書き込みが相次いでいる。」と報じました。

世界的に見ても大きすぎる日本の学校
 2017年のOECD統計を見ると、小学校の学級平均人数はOECD平均が21.2人に対して日本は27.9人で3番目に多く、中学校ではOECD平均23.3人に対して日本は32.7人で最も多い人数となっています。
 また、ちょっと古い統計になりますが1999年のユネスコ統計年鑑では、小学校の平均児童数がフランス99人、フィンランド101人などヨーロッパの多くの国は100人~200人程度、1学年1クラスが普通です。
 よく、小規模校では「社会性が育たない」「切磋琢磨がなくひ弱になる」などと言われますが、それが間違った先入観に過ぎないことは、ヨーロッパの若者たちを見ればはっきりしています。

福祉・教育切り捨て政策の誤りが明らかに
 新型コロナウイルス対策では、日本の医療体制の脆弱性が問題になりました。これまでにSARSやMERSなどの感染症が国際問題になっていたにも関わらず、国立感染症研究所の人員と予算を削減し、全国の医療機関や保健所を減らしてきた結果、医療崩壊を起こさないためにはPCR検査を絞り込まざるをえませんでした。それでも今、多くの医療現場が崩壊寸前だし、PCR検査を受けていれば助かった命もたくさんあったはずです。
 また、財界の求めるままに大企業優遇税制をつくり、労働法制を改悪して非正規労働者を増やし、社会保障を切り下げてきた結果、緊急事態宣言の下で失業者が急増し、中小・零細企業の倒産が相次いでいます。
 国立大学の授業料を年々引き上げ、私学助成を削減し、また奨学金も有利子化してきた結果、多くの大学生がアルバイトで生活費をまかなわなければならなくなっています。そのため、企業の営業自粛などでアルバイトができなくなり、5人に1人の学生が退学を考えていると言います。
 
少人数学級の実現に向けた政策転換を
 これまで文科省は「公立小学校・中学校の適正規模適正配置等に関する手引き」で学校の適正規模を12~18学級とし、6学級以下の学校は統廃合の対象としてきました。その結果、毎年高校も含めて100校以上が統廃合され、消えています。しかし、はじめにも書いたとおり、ゆきとどいた教育のためには学級・学校の規模を小さくするべきです。
 新型コロナウイルスが収束しても、またいつか必ず新しい感染症が生まれます。その時にまた同じような混乱を招かないためにも、国の政策を福祉・教育切り捨てから福祉・教育最優先に転換する必要があります。
 全国で20人以下学級を実施するためには、教員があと14万人必要、との試算があります。そのためには国庫負担だけで約3000億円、地方分も含めると約1兆円必要になります。しかし、政府が2023年までに105機も購入するというF35戦闘機1機の価格は約140億円。その爆買いをやめるだけでも財源は生み出せます。

まずは少しでも人を増やす努力から
 国の政策を待たずとも静岡市として、まずは少しでも市の予算で教員を増やす努力をするべきです。
 静岡市はようやく清水庁舎移転や海洋文化施設計画の凍結を表明しましたが、これを機に、今までのハコモノ行政から福祉・教育、市民の暮らし優先の行政に転換するべきです。その第一歩として、7月に行われる教員採用試験では、予定を大きく上回る新規採用者を出して欲しいと思います。
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